トークセッション

さぁ、
CHALLENGEを
始めよう。

創立60年の新たな歴史に踏み出すにあたり、当社は新たな「経営ビジョン2030」を策定しました。
その取組の中で中心的な役割を担った中堅・若手社員(経営ビジョン検討WGワーキンググループ、以下WG)の中から
5名が参加し、会社経営の先頭に立つ社長とともにトークセッションを開催。
ビジョン策定にあたり、当社がどのような「まちづくり」に挑戦し、その中で各自が将来に向かって
どのような役割を果たしたいと考えるのかを語ってもらいました。

「まちづくり」に込めた想いがL&Bの未来を拓いていく。

L&Bが目指すまちのイメージ

(図1)【L&Bが目指すまちのイメージ】

司会 最初の論点は「当社が目指す『まちづくり』とは」です。
L&B、エネルギアグループが持つ経営資源・技術力などを活かしながら、我々が目指す「まちづくり」を具体的に実現するためにどのような取組をすすめていくのか。WGを通じて議論した各自の想いについて伺いたいと思います。

 WGでは、「未来を拓く『まちづくり』への挑戦」をテーマに、議論を重ねてきました。それらをまとめたものが図1です。この絵に基づいて皆さんの意見を聞いてもらえるとわかりやすいかと思います。
 私が目指したいのは、WITHコロナ社会も見据えた「ゆとりのあるまち」です。例えば、オフィスビルのワーカーに対し、仕事の合間に「ゆとり」を提供するための共有スペースを設計するといったものです。これは2022年秋に岡山市内で竣工予定の当社初の大型賃貸オフィスビル「エネプレイス岡山」で実現させる予定です。また、広島市内で当社が2店舗運営している温浴施設「ほの湯」は、心にゆとりをもたらすことができる当社ならではの事業ではないかと感じています。

工藤 私は、一人ひとりの暮らしと、まちそのものが豊かになるまちづくりがしたいなと思っています。まずは、個々の暮らしを豊かにするために、個人の趣味や仕事のスキルアップなど、個性を大事に、仕事とそれ以外の生活の調和をとって、両方が充実した働き方・生き方が可能となる空間を作りたい。そうすることで、たった一度きりの自分の人生、自分の時間を大切に充実させることができると思いました。
 次に、まちそのものが豊かになるまちづくりですが、建物や住居だけでまちを作るのでなく、自然と建物、建物と人と自然、という風に、室内と外を繋げるなど、緑や自然と調和する空間、人が自然と集まる、目的を持った空間を作っていきたい。当社の緑化事業も活かし、当社が作るビジネス空間や居住空間の中に緑の潤いをふんだんに織り込んでいけたらと思います。

工藤 華純 ハウジング事業部

工藤 華純 ハウジング事業部

建築施工管理を経て戸建て住宅の営業を担当。モットーは「一生懸命、こつこつと」。趣味の舞台・ライブ鑑賞も全力で楽しみスキルアップとの両立を目指す。


野村 私の場合、日々の業務が保険の営業なので、今あるまちにどう自社が関われるかを考えてみました。例えば、当社が保険やリースを提供するオフィスや住居の中で、様々な部門を持つL&Bブランドがトータルで多様なサービスを提供していけたらいいな、と。今後はAI化やデジタル化で生まれた時間を営業活動に回して自社の知名度を上げ、ブランド力のある会社としてまちづくりに関わっていきたいと思います。

司会 自社の強みを生かすのはすごく大事ですね。単に開発して終わりではなく、それにいろんな形で豊富な付加価値をつけていく。まちづくりに、いろんな部門の力をいろんな角度からつけていく。それをぜひやっていければと思います。

磯村 私は、どの世代もいきいきと充実した生活が送れるまちづくりができたらいいなと思いました。息子が通っていた保育園の話ですが、近くにある介護施設に定期的に行って、高齢者の方にお歌を歌ってあげたり、紙芝居を読んであげたり、逆にあやとりやお手玉とかを教えてもらったり、時にはお祭りをしたりという交流があったんですね。それがすごく楽しく、いい経験させてもらったと当時感じていました。これを「職住近接」のまちづくりに生かして、当社が作るオフィスや住居と、保育所や介護施設が近接する仕掛けを作っていけば、そこに住む・働く人にとっての大きな応援になるんじゃないかと思っています。

トークセッションの様子

小林 私は自分がどんなまちに住みたいかという目線で考えてみました。自分が住むまちにどんな人が住んでいるかがお互いにわかっている、人と人との関わりがあるまちがいいなと思います。これからは少子高齢化の問題や災害対策にまち単位での対応が求められる中で、人と人の交流ができる場所や仕掛けのあるまちづくりをしていきたいと思います。
 もう一つは、私は住宅事業に携わっているのでよりそう思うのですが、海外では家や建物を長く使っていくのが当たり前なのに対して、日本では古くなることがマイナスイメージにつながりやすい。商業施設も含めて、年月を経ても愛着が持てる建物づくり・まちづくりをしたいなと。また、家族のライフステージ(家族構成の変化など)に合わせて長く住める家や、家を住み替えるなどのバリエーションを提供していきたいですね。

社長 皆さんが考えられた要素が今回のビジョンの中に包括的に盛り込まれていましたね。それぞれの経験に裏打ちされた、こんなまちができればいいなという想いが、ひしひしと伝わってきました。こうした意見が、今、中国地方に住んでおられる方々のニーズの集約ではないかと聞いていて思いました。皆さんのような人材や設備などの資産を活用して、不動産・リース・保険など当社が持つ様々な事業を通じて多種多様な課題に向き合い、どんな形で社会に価値を提供できるかを考えるきっかけとなりました。皆さんには、それらを実現していくための道筋をつける役割を期待しています。

新・経営ビジョン2030〜CHALLENGE

新経営ビジョンへの「CHALLENGE」が仕事と経営を振り返る指針となる。

司会 次の論点は新経営ビジョンの実現に向けた「CHALLENGE」についてです。今回の新ビジョンをまとめるにあたり、皆さんが中心となって新ビジョンで目指す「まち」を「CHALLENGE」という言葉を用い6つの視点で表現しました。それぞれにどんな想いが込められているのかを語ってもらいます。

 「Environment(環境)」は未来に向けて脱炭素社会を目指す、がテーマです。来たるカーボンニュートラル社会に向け、当社ならではの事業を通じて、省エネ・創エネをはじめ環境に配慮した持続可能な事業を展開する、との想いが込められています。こうした取り組みはすでに当社内で具体化されていて、「エネプレイス岡山」では、岡山 市初の「ZEBReady」認証を受ける環境親和性の高いビルとなっています。私自身は、脱炭素社会を目指すということは、将来世代が安心して生活できることにも通じると感じています。

※優れた省エネ・創エネ技術を組合わせ、年間の一次エネルギー収支ゼロを目指す建築物をZEBと呼びます。
 ZEB化の第一歩が、ZEBReadyです。

工藤 「Home」は、くつろぎ・やすらぐ・快適な空間の提供についてです。災害に強く、持続可能性の高い住まいや、防犯性の高い安心感の得られる環境空間であったり、自然を大切にしたゆとりある居心地の良い空間を提供したいといった想いが込められています。
 「Create(創造)」は既存の枠にとらわれない、創造豊かな事業展開についてです。当社事業にこれまで経験のない事業の領域を取り入れたり、コラボレーションをしたり、枠にとらわれず、面白い、ワクワクすることをしたい、まちに新しい価値を創造したいとの想いが込められています。技術関係の仕事に携わる私が考えたのは、生き生きと働けてモチベーションが上がるオフィススペースやコミュニケーションが活発になるレイアウトなどですね。女性社員の活躍を念頭にした託児所付きのオフィスやプライベートの個性や趣味を大事にする提案型の住宅も。例えば部屋にボルタリングの壁があったり、私個人的には自分磨き、独立したドレッサーやサロン付きの賃貸物件とか。そういう理想の詰まった部屋を提案できたら最高ですね。

野村 涼馬 保険部

野村 涼馬 保険部

法人向け保険商品の営業を担当。後輩社員の手本となれるよう精進している毎日。近頃は「トータルソリューション営業」を銘肝中。


社長 ちょっと欲張りじゃないの?(笑)

磯村 いくらでも出てくるね。

野村 私は「ALL-in」すなわち、トータルソリューションに込めた想いを説明します。日々お客さまと保険の話をしている中で、事務所の引越しを考えているのだけど何かいい土地はないかとか、どんな建物を建てればいいだろうといったご相談を受けることがあります。L&Bという会社はいろんな業種が集まった会社ですので、他の部門に繋いだり、仲介に入らせてもらうことで、シナジーの力を生かせるのではないかと思っています。目標は一人ひとりのお客さまに自社やグループ企業とのトータルソリューションでサービスを提供すること。効果的な連携により付加価値を高め、ALL-inに挑戦していきたいと思います。

司会 これまでも多々言われてきましたが、エネルギアグループのシナジーによる強みの発揮をぜひ実現していきましょう。

磯村 「Network」は、地域のニーズや特性を生かしたまちづくりを通じて、住まいや仕事場、憩いの場の拠点作りを展開していく、当社が架け橋・パートナーとなって、まちに住まう人、働く人、訪れる人を繋いでいきたいとの想いで考えました。

磯村 ひとみ 社宅代行事業部

磯村 ひとみ 社宅代行事業部 サブマネージャー

社宅関係の管理業務を担当。仕事・子育て・趣味のテニスを全部充実させたいと時間に追われる毎日。テニスは全国優勝の腕前で趣味の域を超越。座右の銘は「置かれた場所で咲きなさい」。


小林 私は「Generations(世代)」ですね。まちにいる多様な立場の人々、子どもから高齢者まで幅広い世代の人々が、ずっと働き暮らし続けられるような魅力と価値が提供できるまちづくりを展開したいという想いが込められています。

社長 「CHALLENGE」という言葉で経営ビジョンを表すっていうのは、若い人だからできた非常に画期的なことと思います。その良さは、常に自分の仕事をその一つひとつの頭文字をとった経営ビジョンを通して振り返ることができること。Createの観点でどうだろうか、Homeの観点で、ALL-inの観点で、それらがうまく機能して動いているのかどうか、そういう将来に向けての検証、今の経営を診断するための検証ができるチェック項目にもなり得るんじゃないかと思っています。
 また、先ほどのまちづくりへの想いが、このCHALLENGEの6つの想いの中に全部人っているんで、中期経営計画の中でどうそれを反映していくのか、実現する道を計画に織り込んでいきやすい。そういう観点でも非常に意味があります。既存の枠にとらわれないという、その典型がこの新しいCHALLENGEに込めた経営ビジョン、一番核となる一番いいことではないかと私としては思っています。

小林 弘二 ハウジング事業部

小林 弘二 ハウジング事業部

戸建て住宅・マンションの販売企画を担当。「アイデアマン」で仕事に全力投球、後輩にも優しい?ムードメーカー。高校時代はソフトボールで国体出場の経験も。

広島の街

ポジティブな「CHALLENGE」がこの先10年の個人と会社の成長に繋がる。

司会 最後の論点は次の70周年へ。10年後、そしてその先の未来に向けて、皆さんの想いやメッセージをお願いします。

工藤 まちづくりという大きな目標を実現させるためには、私自身がまず、様々な不動産事業の仕事に携わって、目で見て経験していろいろ考えていくことを重ねること。そして、10年後には自分自身が主体となって現場管理とか、空間デザインとか、そういうことができるように日々チャレンジですね。もうこれ言ったらやるしかない。そういう想いでチャレンジしていこうと思います。

野村 当社は異なる分野のプロフェッショナルの方々が集まっているので、まだ部門間の縦割り色が強いのかなと感じています。社員一人ひとり、まず自分からALL-inに取り組むことで、部門間の垣根を取り払って、全社員が一体感を持って同じ方向を目指せる会社になっていけたらいいなと思います。

磯村 社員一人ひとりが仕事もプライベートも充実していないと、きっと、まちづくりって大きな夢は語れないし、実現もできないんじゃないかと思っています。子育て中の方、介護しておられる方、ちょっと体調が優れない方とか、様々な立場にある一人ひとりが存在感を発揮して、まちづくりに取り組んでいける会社にしていきたい。それができれば、多様な人々が暮らすまちづくりにおいてもきっと役に立つかなと思います。

小林 今回策定したCHALLENGEは、会社としての進むべき方向性。社員一人ひとりが同じベクトルに向いて、その大きな夢にチャレンジして、一歩ずつ進んでいけたら、夢に近づけるのだと思っています。そのためには、今までの仕事プラスαの、一つ上の考え方を持って取り組んでいくのが重要。自分からそういった意識を持って仕事を進めて、仲間を作っていく。周りの人にいい影響を与えられるような人間に成長できるよう頑張っていきたいと思います。

林 洋平 不動産ソリューション事業部

林 洋平
不動産ソリューション事業部 サブマネージャー

不動産事業の新規開発を担当。学生時代は数理情報学を専攻。仕事では「なんでもやってみる」派で皆のまとめ役。オフは家族との時間を大切にする3児の父。


 これからの10年も、不動産開発を通じてまちづくりの根幹事業に深く関わっていきたいという想いが強くあります。他社と協働しての開発や新たな事業スキームにも積極的に取り組んでいけたらなと考えています。で、そういった気持ちを実現するためには自分自身がより一層、一社員としてだけではなく、社会人としても成長していかないといけないなと思います。今回掲げた「CHALLENGE」の狙いどおり、私自身も、ポジテイプなチャレンジ精神でもって、つらいことや苦しいこと苦手なこと、何でも臨んでいって、自己成長を図っていきたいと思います。

社長 将来に向けての皆さん方の強い決意や想いをお聞きして、非常に心強いなと思いました。これは会社の挑戦であると同時に、一人ひとりの従業員の挑戦でもある。一人ひとりの従業員の成長がなければ会社の成長もありえない。そういった意味では「CHALLENGE」は会社の経営ビジョンなんだけど、従業員一人ひとりにとってのビジョンでもある。つまり、自分たちが成長していくビジョンでもあると。これから10年、このビジョンを実現していく中で、困難な部分もたくさん出てくると思いますが、必ず何とか乗り越えられると思います。その10年後の皆さんの成長した姿を、私はぜひ見てみたい。
 また、今後、全社で「まちづくり」を目指していくわけですが、それは現在取り組んでいる基盤業務(電力事業のサポート業務も含む)の延長にあることにも留意したいところです。基礎をしっかりと固め、さらにそこから創意工夫を凝らすことにより我々ならではの「まちづくり」が実現できると思っています。
 将来に向けて光を見ながら、常に客観的な距離を持って仕事をしていく、それが人の生き方として非常に重要な部分だろうなと思います。ぜひ、皆さん方には10年20年30年先の、会社の中での活躍を期待しています。

松村 秀雄 取締役社長

松村 秀雄 取締役社長

このページのトップへ